「最近、上司のパワハラや長時間勤務、満員電車のストレスで、もう会社員生活が限界…」そんなふうに感じているあなたに、ぜひ知ってほしいのがFIRE(Financial Independence, Retire Early)という考え方です。これは「経済的自立を達成し、早めにリタイアする」というライフスタイルのこと。この記事では、FIREの基本的なアイデアから、どんな人が目指しているのか、さまざまなスタイル、セミリタイアとの違い、そして実現に必要な資金について、わかりやすくお話しします。自分らしい生き方を見つけるためのヒントが詰まっていますよ!
目次
FIREの基本概念
FIREの基本的な考え方は、以下の2つの要素に分けられます。
- 経済的自立:
収入が支出を上回る状態を作り、将来のための資産を築くこと。これにより、働く必要がなくなる、または働く選択肢を持つことが可能になります。つまり、自由な時間を手に入れるための第一歩です。 - 早期リタイア:
通常の退職年齢よりも早く仕事を辞め、自分のライフスタイルに合わせた自由な時間を持つことを目指します。これによって、自分の好きなことに集中したり、家族や友人との時間を大切にすることができます。
FIREを目指す人の特徴
FIREを目指す人には、以下のような共通の特徴があります。
- ライフスタイルを重視する人:
自分の趣味や興味を大切にしたいと考える人が多く、旅行や自己啓発など、自分らしい時間を持ちたいという願望があります。 - 社会で働くのを苦手と考えている人:
職場のストレスや働き方に不満を抱いており、働かずに生活することを希望する人です。このような人々は、仕事から解放されることを求めています。 - たまたま資産形成がうまくいった人:
資産形成が成功した結果、早期に経済的自立を果たそうと考える人たち。彼らは、運やタイミングが良かった人々です。
FIREといってもスタイルは豊富
FIREにはさまざまなスタイルがあり、それぞれのライフスタイルや目標に応じて選ぶことができます。代表的なスタイルには以下のものがあります。
- Fat FIRE:
高い生活水準を維持しながらFIREを目指すスタイルです。十分な資産を持つことで、快適な生活を確保したい人に向いています。贅沢を楽しむことができます。 - バリスタFIRE:
一部の収入源を持ちながら、早期にリタイアするスタイルです。例えば、フリーランスやパートタイムの仕事を持ちつつ、経済的自由を目指します。働きたいときにだけ働く柔軟さがあります。日本国内では「サイドFIRE」という呼ばれ方の方が一般的です。 - Lean FIRE:
最低限の生活費で早期リタイアを目指すスタイルです。必要な資金を極限まで抑え、シンプルで無駄のない生活を追求します。会社員として働くのが嫌で出来るだけ早くFIREしたい人はこれを選択する人が多いです。
セミリタイアとは何が違うの
セミリタイアは、50代以降の晩年に仕事を続けながら余暇を楽しむことを意味する場合が多いですが、FIREは若くして経済的自立を実現し、気力や体力があるうちに自分に合ったライフスタイルを追求することを重視します。つまり、晩年を余裕をもって過ごすこととは異なり、若いうちに自由な時間を持つことを目的としています。
FIREを実現するためにはいくら必要
FIREを実現するために必要な資金は、生活費の何倍かによって変わります。全く働かずにFIREする場合は、年間支出の25倍から30倍の資産を持つことが目安とされています。
- 全く働かずに生活するのであれば:
年間生活費が300万円の場合、必要な資産は約7,500万円が必要です。これにより、資産の運用で得た利益から生活費を賄うことが可能になります。7500万円が厳しい場合は、働きながらFIREするバリスタFIRE(サイドFIRE)や、生活費をより抑える必要があります。 - 生活費を切り詰めるためにこんな人もいる:
生活費を切り詰めて低い資産でFIREをするために実家暮らしや独身を選択する人もいます。40代、実家暮らし、独身でFIREしている人は「こどおじFIRE」(※こどおじ=子供おじさん)と呼ばれたりしています。この手法であれば1000万円でも充分FIRE可能という人もいます。働くのが嫌で手段を選ばずであれば最もFIREを実現しやすい生活スタイルといえるでしょう。
ほとんどのFIREはうまくいかない
FIREを目指す多くの人が直面する現実には、以下のような課題があります。
- 資産が急に減る不安:
市場の暴落や経済状況の変化により、資産が急に減少するリスクがあるため、これが不安要素となります。FIREしたけど早々に社会に復帰する「FIRE卒業」というワードも出てきています。 - 暇にあきること:
働かないことで時間が自由になったものの、やることがなくなってしまい、退屈を感じる人も少なくありません。目的がなく時間を持て余した結果、会員制のジムやNetflixなどのサブスクコンテンツの消費がライフワークになることもあります。 - インフレや政策の影響:
経済状況や政策の変更により、計画していた資産が不足するリスクもあります。FIRE生活が順調にいっていても、予期しない要因で再度働かなければならない状況に陥ることも考えられます。
FIREを成功させるためには
FIREを成功させるためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
- FIREの目的を明確にする:
何のためにFIREを目指すのか、その目的をはっきりさせることでモチベーションが高まります。自分が本当に望むライフスタイルを描きましょう。 - バリスタFIRE(サイドFIRE)を目指す:
完全なリタイアではなく、必要な収入源を持ちながら自由な時間を確保することを考えます。フリーランスや副業の選択肢を検討してみてください。 - 投資の知識を増やす:
資産を増やすためには投資が欠かせません。資産運用に関する知識を学び、賢く投資することが重要です。
まとめ
若くて体力のあるうちに会社に縛られずに目指すライフスタイルを実現したいならば、FIREを目指すことが新たな可能性を開く大きな一歩です。経済的自立を達成し、自由なライフスタイルを手に入れるための道のりは決して簡単ではありませんが、自分の未来を切り拓くための勇気を持って、一歩踏み出してみましょう!