人類最大の発明である「複利」って何?

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人類最大の発明である「複利」って何?

「複利は人類最大の発明だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」とは著名な物理学者アインシュタインの言葉です。この言葉が示すように、複利の力を理解することは、長期的な資産形成において非常に重要です。資産を増やすためには、時間を味方にし、正しい知識を持って投資を行う必要があります。

この記事では、複利の仕組みや計算方法、中長期の投資計画における複利の効果を詳しく解説します。これは生きていく上で絶対に知っておいた方がよい情報です。ぜひ読み進めてその効果を理解してください。

1. 複利の基本概念

複利とは、利子が元本に加算され、その新しい元本に対して再び利息が計算される仕組みを指します。この方法により、資産が時間とともに指数関数的に増加します。単純に利息を計算する単利とは異なり、複利は「利子が利子を生む」という効果があり、長期的な資産形成において非常に強力です。

2. 複利の計算方法

複利計算の基本公式は次の通りです:

A=P(1+rn)ntA = P \left(1 + \frac{r}{n}\right)^{nt}A=P(1+nr​)nt

ここで、

  • AAA は最終的な資産額
  • PPP は元本
  • rrr は年利率
  • nnn は利息が加算される頻度(例:年に1回、月に12回など)
  • ttt は年数

この公式を使うことで、複利の効果を数値的に理解することができます。

3. 複利と老後資金の計画

老後の生活を支えるためには、十分な資金が必要です。日本では「老後2000万円問題」が話題になっています。若い世代が早い段階から投資を始めることで、必要な資金を効率的に準備することが可能です。

25歳から開始する場合

  • 目標額: 2000万円
  • 年利率: 5%
  • 投資期間: 35年
  • 毎月の投資額: 約20326円

最終的な資産額 AAA は以下のように計算されます:

A=20326⋅(1+0.0512)12×35⋅120.05≈20000000 円A = 20326 \cdot \left(1 + \frac{0.05}{12}\right)^{12 \times 35} \cdot \frac{12}{0.05} \approx 20000000 \text{ 円}A=20326⋅(1+120.05​)12×35⋅0.0512​≈20000000 円

  • 総投資元本: 20326円 × 12ヶ月 × 35年 = 約8,661,120円
  • 得られる利息: 約20,000,000円 - 約8,661,120円 = 約11,338,880円

35歳から開始する場合

  • 投資期間: 25年
  • 毎月の投資額: 約41857円

同様に最終的な資産額 AAA は以下のように計算されます:

A=41857⋅(1+0.0512)12×25⋅120.05≈20000000 円A = 41857 \cdot \left(1 + \frac{0.05}{12}\right)^{12 \times 25} \cdot \frac{12}{0.05} \approx 20000000 \text{ 円}A=41857⋅(1+120.05​)12×25⋅0.0512​≈20000000 円

  • 総投資元本: 41857円 × 12ヶ月 × 25年 = 約12,610,200円
  • 得られる利息: 約20,000,000円 - 約12,610,200円 = 約7,389,800円

複利の効果の違い

  • 25歳から開始した場合の得られる利息: 約11,338,880円
  • 35歳から開始した場合の得られる利息: 約7,389,800円

このように、複利は長期であればあるほど有効に作用することがわかります。

4. 借金と金利の影響

借金の場合も同様に複利が作用します。たとえば、借り入れた金額が100万円で、年利率が15%の場合、1年後には115万円になります。この場合も複利の計算式を使用できます。

A=P(1+rn)ntA = P \left(1 + \frac{r}{n}\right)^{nt}A=P(1+nr​)nt

ここで、

  • P=1000000P = 1000000P=1000000
  • r=0.15r = 0.15r=0.15
  • n=1n = 1n=1(年ごと)
  • t=3t = 3t=3(3年後)

計算すると、

A=1000000(1+0.15)3A = 1000000 \left(1 + 0.15\right)^{3}A=1000000(1+0.15)3

A≈1000000⋅1.520875A \approx 1000000 \cdot 1.520875A≈1000000⋅1.520875

A≈1520875 円A \approx 1520875 \text{ 円}A≈1520875 円

つまり、3年後には約152万円に膨れ上がります。複利は借金を加速的に増やす要因となるため、注意が必要です。

まとめ

複利は資産形成において非常に強力なツールです。長期的に投資を行うことで、資産は指数関数的に増加します。また、借金においても複利の影響が大きいため、借り入れには慎重になる必要があります。複利の効果を理解し、賢い投資や借金管理を行うことが、将来の資産形成において非常に重要です。

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